妊娠初期には、多くの妊婦さんがつわりを経験しますが、すべての方に起こるわけではありません。つわりは通常、妊娠1週目から始まるものではなく、妊娠4–6週ごろに始まります。妊娠週数は最終月経の初日から数え、多くの場合、16–20週ごろになると症状が軽くなります(出典:NHS)。つらさや不快感を伴うこともありますが、この記事でご紹介する工夫やアドバイスを参考に対処していきましょう。
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つわりや妊娠初期には、どのような症状がありますか?
1. 疲労感
疲労感は、つわりのある妊婦さんにみられる症状の一つです。エネルギーが不足しているような感覚が続くことがあります。十分に休息し、エネルギーを補える食事を取ることで、体の調子を整えましょう。
妊娠中は、十分な休息を優先することが大切です。しっかり休むことで体のエネルギーを補い、適切な回復を促せます。また、つわりに伴う疲労感を和らげることにもつながります。
2. かゆみ
皮膚のかゆみも、妊婦さんを悩ませる症状の一つです。ホルモンの変化によって肌が乾燥し、敏感になることで起こります。また、お腹が大きくなるにつれて皮膚が伸び、かゆくなることもあります。かゆみは、お腹、ひじ、足首、頭皮などにみられます。夕方や夜に強くなることが多く、不快感や落ち着かなさにつながります。
つわりが始まってからのかゆみを和らげるには、適切な方法で肌を健やかに保つことが大切です。低刺激のローションや保湿クリームを日常的に使い、無香料の洗浄料を選びましょう。熱いお湯を避けてぬるめのお湯で入浴し、通気性のよい綿の衣服を着ることもおすすめです。
かゆみが強い場合や、なかなか治まらない場合は、適切な診断と治療を受けるために医師に相談してください。また、ほこり、煙、化学物質など、肌を刺激するものを避けましょう。特に、発疹がないのに手のひらや足の裏が強くかゆい場合は注意が必要です。妊娠後期にみられることが多く、妊娠性肝内胆汁うっ滞症の可能性があるため、速やかに受診してください。
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3. 吐き気・嘔吐
吐き気や嘔吐は、妊娠初期によくみられる症状です。英語では「morning sickness」と呼ばれますが、どの時間帯にも起こります。朝や、その日の朝に十分な食事を取っていないときに起こることが多いです。吐き気や嘔吐によって気分が悪くなったり、疲れを感じたりして、日常生活を楽しみにくくなることもあります。
吐き気や嘔吐への対処として、少量ずつ回数を分けて食べ、空腹を避けましょう。朝はベッドから起き上がる前に、ラスクやクラッカーを一つ食べてみてください。朝食は、牛乳、果物、穀物など、消化がよくエネルギーを補えるものを選びます。水分は少量ずつこまめに取り、吐き気を誘う脂っこい食べ物、辛い食べ物、においの強い食べ物を避け、十分に休息しましょう。しょうがを使った食べ物や飲み物が役立つと感じる方もいます。
注意点:嘔吐が激しく食べ物や水分をまったく取れない、血を吐く、尿が少ない、尿の色が非常に濃い、めまいがする、体重が減るといった場合は、妊娠悪阻(hyperemesis gravidarum)の可能性があります。脱水の危険があるため、早めに受診してください(出典:NHS)。吐き気止めを自己判断で購入して服用せず、医師の処方に従って使用してください(詳しくは妊娠初期に避けたいことをご覧ください)。
4. 特定の食べ物への嫌悪や強い食欲
妊娠すると、それまで好きだった食べ物や、コーヒー、揚げ物などのにおいが突然苦手になる方が多くいます。反対に、特定の食べ物を強く食べたくなることもあります。これはホルモンの変化によるつわりの一部で、食物アレルギーではありません。まずは、食べられるものの中から栄養のあるものを選び、妊娠中の安全性に問題のある食べ物は避けましょう(妊娠初期に食べてはいけないものをご覧ください)。
食物アレルギーとつわりは別のものです
食物アレルギー(food allergy)は、魚介類やナッツ類など、特定の食べ物に免疫系が異常に反応することで起こります。口の中のかゆみ、唇や舌の腫れ、じんましんなどがみられ、妊娠前にも妊娠中にも起こる可能性があります。食後に唇や顔が腫れる、息苦しくなる、立ちくらみがするといった場合は、直ちに病院を受診してください。
5. 胸の張り
妊娠して間もない数週間には、乳房や乳首の変化に気づくことがあります。乳房が腫れて刺激に敏感になり、乳首にチクチクとした痛みを感じたり、胸が張り始めたりすることがあります。これは、授乳に向けた準備の一環です。ほかにも、乳首の周囲の色が濃くなる、乳首が大きくなる、乳首の周囲に小さなぶつぶつを感じるといった変化がみられることがあります。これらは体が適応していく過程で起こるもので、過度に心配する必要はありません。乳房の変化について不安や疑問がある場合は、担当の医師に相談しましょう。妊娠や、ご自身とお腹の赤ちゃんの健康管理について、助言や詳しい説明を受けられます。
6. 下腹部の重い痛み
妊娠中の下腹部の重い痛みはよくみられ、通常の変化として起こることがあります。赤ちゃんの成長に合わせて子宮が大きくなる際に起こることが多いです。重く感じる痛み、じわじわとした痛み、急に差し込むような痛みなどがあり、多くの場合は強い痛みではありません。妊娠中の下腹部痛の多くは危険なものではなく、自然に治まったり、休息や姿勢の変更で軽くなったりします。ただし、痛みが増す、激しく痛む、片側だけが痛む、発熱や出血を伴うといった場合は、医師に相談し、助言や詳しい診察を受けてください。妊娠に関わる重大な問題がないか確認することが大切です。
7. 少量の出血
着床出血は、ごく少量で短時間だけみられることが多く、通常は薄いピンク色から茶色です(詳しくは着床出血はどのようなものですか?をご覧ください)。受精から10-14日後ごろに起こることが多く、妊娠の最初の兆候になる場合がありますが、月経による出血ではありません。
着床出血は、多くの場合、特別な治療を必要とせず、自然に止まります。ただし、出血が増える、血の塊が出る、下腹部が強く痛む、立ちくらみがするといった場合は、直ちに受診してください。切迫流産や子宮外妊娠の可能性があります。
8. 頻尿
頻尿は、妊娠中にみられる症状の一つです。ホルモンの変化に加え、妊娠中に大きくなる子宮が膀胱などの周囲の臓器を圧迫することで、尿意を感じる回数が増えることがあります。そのため、妊娠中の頻尿は正常な変化とされ、妊娠初期を過ぎると軽くなることが多いです。
9. 体温の変化
妊娠中に体温が上がるのは正常な変化で、妊娠に対応するために体の仕組みが変化することで起こります。体温の上昇は、妊娠に向けた体の準備、組織の形成、血液量の増加、妊娠を支えるさまざまな体の仕組みの変化に伴うものです。十分な水分と休息を取り、不快感を和らげましょう。
10. 普段よりおりものが増える
妊娠中のおりものは、正常にみられるものです。妊娠するとホルモンの変化によって量が増え、透明な粘液状や、でんぷんのりのような乳白色で、においはありません。ただし、においやかゆみなど、それ以外の異常がある場合は、専門の医師に相談し、助言や詳しい説明を受けてください。
まとめ
つわりは妊娠初期によくみられ、通常は妊娠4–6週ごろに始まり、16–20週ごろになると軽くなります。症状が強い方も、ほとんど症状がない方もいますが、どちらも正常な経過です。
十分な休息、少量ずつこまめな食事、消化がよくエネルギーを補える食べ物を選ぶことは、疲労感や吐き気を和らげるのに役立ちます。かゆみには、肌の保湿と低刺激の製品を選ぶことで対処しましょう。
また、十分な水分を取り、早い時期から妊婦健診を受け、医師に処方された妊娠中の栄養補充用の薬を服用しましょう(妊娠中の栄養補充用の薬の飲み方をご覧ください)。嘔吐が激しく飲食できない場合、激しい腹痛や出血がある場合は、直ちに受診してください。
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