生まれた後に赤ちゃんの皮膚が変化するのは自然なことです。ただし、皮膚の皮むけが見られ、赤ちゃんやご家族に大きな心配や負担をもたらす場合もあります。この記事では、赤ちゃんの皮むけの原因と症状、治療や予防の方法を紹介し、保護者の方が状態を理解して適切に対応できるようお手伝いします。
赤ちゃんの肌が乾燥してむける原因
生後1–2週間に見られる赤ちゃんの皮むけは、多くの場合、皮膚の表面が自然に生まれ変わる過程で起こります。羊水の中にいた赤ちゃんが、外の空気に適応するためです。手や足、関節の曲がる部分によく見られ、特に予定日を過ぎて生まれた赤ちゃんに多く見られます。通常は治療しなくても自然に治まります。そのほか、乾燥した空気や冷房の効いた部屋、長時間の入浴や熱すぎるお湯、香料や肌を刺激する成分が入った石けん・製品も、乾燥や皮むけの原因になります。一方、赤い発疹やかゆみを伴う皮むけ、頭皮の脂っぽいかさぶたは、アトピー性皮膚炎や乳児脂漏性皮膚炎の可能性があるため、医師の診察を受けてください。
赤ちゃんの皮むけに伴う症状
赤ちゃんの肌が乾燥してむけると、不快感や嫌がる様子につながる症状が現れることがあります。皮むけのある赤ちゃんによく見られる症状には、次のようなものがあります。
1. 肌のざらつき・ごわつき
皮がカサカサとむけた赤ちゃんの肌は、ざらついたりごわついたりして、健康な肌のような滑らかさが失われます。
2. 厚い皮膚のかけら
皮むけのある赤ちゃんの肌には、厚い皮膚のかけらが表面にたまることがあり、かゆみや刺激につながる場合があります。
3. 炎症と部分的な赤み
皮むけしている部分に炎症や赤みが見られることがあり、赤ちゃんが痛みを感じる場合もあります。
4. 部分的に白く、または黒っぽくなる肌
皮むけによって赤ちゃんの肌の色が変わることがあります。むけた部分が白くなったり黒っぽくなったりすることもあり、肌がこすれたサインである可能性があります。
5. かゆみと刺激
皮むけはかゆみや刺激を引き起こすことがあり、赤ちゃんが不快に感じたり、落ち着けなくなったりする場合があります。
赤ちゃんの皮むけのケア方法
自然な皮膚の生まれ変わりによる皮むけには、特別な治療は必要ありません。大切なのは、むけた皮をはがしたり、こすり落としたりせず、自然に取れるのを待つことです。熱くない、適温のぬるま湯で短時間入浴させ、その後は柔らかい布で優しく押さえるように水分を拭き取ってください。特に、関節の曲がる部分は丁寧に乾かしましょう。生後1か月は、お湯だけで洗えば十分です。ローションやオイルを使う場合は、赤ちゃん用の無香料のものを選んでください(詳しくはNHSをご覧ください)。
注意点:はちみつ、レモン汁、オレンジ・りんご・パパイヤなどの生の果物は、赤ちゃんの肌に塗らないでください。肌への刺激やアレルギーの原因になったり、病原菌の感染源になったりする可能性があります。また、医師に相談せずに薬や治療用クリームを使わないでください。
赤ちゃんの肌の乾燥・皮むけを予防する方法
赤ちゃんの肌が乾燥してむける原因を知ることで、次のようなケアによって症状が起こる可能性を減らせます。
- 赤ちゃんの肌の潤いを保ちます:入浴後、乾燥している部分に無香料の赤ちゃん用ローションやクリームを薄く塗り、長時間の入浴や熱いお湯は避けてください。
- 低刺激の洗浄料を選びます:赤ちゃん用の低刺激で無香料の石けんや入浴用洗浄料を少量使ってください。洗浄力が強すぎると、肌が本来持つ油分を洗い流してしまうことがあります。
- 十分に授乳します:生後6か月未満の赤ちゃんには、母乳または粉ミルクだけを与え、ほかの食べ物や水を与える必要はありません。果物や月齢に合った食事は、生後6か月頃から始められます。
- 赤ちゃんの肌に優しい服を着せます:綿などの天然繊維でできた柔らかい服を選び、初めて着せる前に洗濯してください。汗をかくほど厚着をさせないようにしましょう。
- 日差しから守ります:生後6か月未満の赤ちゃんは日陰で過ごし、強い直射日光を避けてください。薄手の長袖の服とつばの広い帽子を使いましょう。日差しを避けられない場合、一部の医学的な指針では、顔などの狭い範囲に限り、少量の日焼け止めを使うことを認めています。生後6か月を過ぎた子どもには、子ども用の日焼け止めを使えます(参考:HealthyChildren.org (AAP))。
これらの方法を実践することで、適切な予防につながり、赤ちゃんの肌を健やかに保つ手助けになります。
赤ちゃんの皮むけがあるときの授乳とお母さんの食事
母乳は生後6か月までの赤ちゃんに最も適した食事で、必要な栄養と水分の両方を補えるため、水を追加で飲ませる必要はありません。授乳中のお母さんは、さまざまな食品をバランスよく食べ、十分に水分を取り、できる限り休息を取ってください。授乳の方法は、正しい授乳の仕方をご覧ください。
お母さんの食事が赤ちゃんの皮むけを直接引き起こすという証拠は、現時点ではありません。ただし、発疹に加えて、繰り返す嘔吐、下痢、粘液や血が混じった便がある場合は、食物アレルギーや牛乳たんぱくアレルギーの症状である可能性があります。何らかの食品を除去する前に、医師に相談してください(詳しくは子どもの牛乳アレルギーのサインをご覧ください)。
赤ちゃんの皮むけを改善するための手順
赤ちゃんの皮膚がカサカサとむけているのを見ると、心配になり、できるだけ早く治してあげたいと思うかもしれません。次のようなケアを試してみてください。
- 赤ちゃんの服やおむつを、肌への刺激が少ない柔らかな素材のものに替えます。
- 無香料の赤ちゃん用ローションやクリームで保湿し、入浴後に薄く塗ります。
- 肌への刺激や肌の状態の悪化につながる可能性のある成分を含まない、赤ちゃん用スキンケア製品を選びます。
- 赤ちゃんの肌にアレルギーや刺激を引き起こす可能性のある成分が入った洗浄料や石けんは避けます。
- ぬるま湯での入浴や柔らかい布での拭き取りを定期的に行い、赤ちゃんの肌を清潔に保ちます。
- 症状を観察し、ケアの効果や赤ちゃんの状態に合わせて、スキンケアの方法を調整します。
これらのケアは、赤ちゃんの肌が再び滑らかで健やかな状態に戻る手助けになります。皮むけの再発を防ぐためにも、いつも愛情を持って、適切なスキンケアを続けてください。
赤ちゃんの肌の乾燥・皮むけを防ぐためのアドバイス
赤ちゃんに肌の症状が現れたときは、ケアと予防がとても大切です。乾燥や皮むけを防ぐために、次のポイントを知っておきましょう。
- 赤ちゃんの肌の潤いを保ちます:適切な赤ちゃん用クリームを使うことで、肌の乾燥や皮むけの予防につながります。有害な化学物質を含まず、赤ちゃんの肌に潤いを与えるクリームを選んでください。
- 柔らかい布で清潔にします:赤ちゃんの皮膚がむけているときは、柔らかく清潔な布で肌を拭いてください。赤ちゃんの肌を刺激したり、こすって傷つけたりしない布を選びましょう。
- 肌を刺激する製品は避けましょう:成分と赤ちゃんの肌との相性を確認し、無香料で低刺激の赤ちゃん用製品を選んでください。「天然」という表示だけで安全とは判断せず、発疹や刺激が出たら使用をやめて医師に相談しましょう。
- 赤ちゃんに水を飲ませる必要はありません:生後6か月未満の赤ちゃんは、母乳や粉ミルクから十分な水分を取れています。水を追加で与えると、飲む母乳やミルクの量が減ることがあります。肌の外側からのケアには、ぬるま湯で湿らせた柔らかい布で体を拭き、水分を押さえるように拭き取ってから、クリームを薄く塗ってください。
- 適切な服を着せます:赤ちゃんの肌に優しい素材の服を選んでください。柔らかい生地の服は、皮むけを減らす手助けになります。
これらのアドバイスを実践することで、赤ちゃんの皮むけを適切に予防し、柔らかく健やかな肌を保つ手助けになります。
赤ちゃんの皮むけについて医師に相談する場合
赤ちゃんの皮膚がカサカサとむけていて、肌の状態が心配な場合は、速やかに医師に相談し、適切な診断とスキンケアのアドバイスを受けてください。
皮むけについて医師に相談することは、赤ちゃんの健康を守るための大切なステップです。相談することで、皮むけの原因、現れている症状、適切な治療方法、今後の予防方法について、正しい情報を得られます。
受診すると、医師は正しく診断するために赤ちゃんの肌の状態を確認します。また、皮むけが続いている期間、症状が強くなった時期、症状がないときの肌の状態など、詳しい情報を尋ねることがあります。
医師が、乾燥や自然な皮膚の生まれ変わりなど、深刻ではない原因による皮むけと診断した場合は、短時間の入浴、低刺激の製品の使用、赤ちゃん用保湿クリームによる継続的な保湿を勧められることが一般的です。
一方、アトピー性皮膚炎(湿疹)、感染症、アレルギーなど、別の原因が見つかった場合は、医師が適切な治療を行います。薬やクリームは医師の指示どおりに使ってください。皮膚がひび割れて出血する、膿を持つぶつぶつがある、発疹が急速に広がる、発熱がある、または1–2週間以内に改善しない場合は、速やかに受診してください。ほかの部位の発疹については、赤ちゃんの顔の発疹への対処法とおむつかぶれもご覧ください。
新生児期の皮むけは、多くの場合、正常な変化で、自然に治まります。優しく入浴させ、水分を押さえるように拭き取り、赤ちゃん用クリームを塗り、柔らかい服を選んでケアしましょう。皮むけに加えて、赤い発疹、かゆみ、腫れ、浸出液がある場合や、赤ちゃんの具合が悪そうな場合は、原因を調べるために受診してください。
育児のヒントは、初めてお母さんになる方のための準備のヒントでもご紹介しています。また、赤ちゃんをより安全に入浴させるためのベビーバスもお選びいただけます。
https://www.nhs.uk/baby/caring-for-a-newborn/washing-and-bathing-your-baby/
https://www.healthychildren.org/English/safety-prevention/at-play/Pages/Sun-Safety.aspx
https://www.healthychildren.org/English/health-issues/conditions/skin/Pages/Eczema.aspx


