子どもとの会話では、言ってはいけない言葉に気をつける必要があります。そうした言葉は、子どもの発達に深刻な悪影響を与える可能性があるからです。この記事では、攻撃的になるリスクや、発達、社会生活への影響が考えられる10の言葉をご紹介します。
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子どもに言ってはいけない言葉には、どのようなものがありますか?
1. 乱暴な言葉
不適切で乱暴な言葉は、子どもに使ってはいけません。子どもの発達やコミュニケーションに悪影響を与える可能性があります。親が乱暴な言葉を使うと、子どもも日常的に使うようになり、学校の友達や近所の人、親に対してなど、さまざまな場面で不適切な言葉を口にするかもしれません。その結果、話し方や態度が不適切になり、周囲との間に隔たりが生まれる可能性があります。
乱暴な言葉は、子どもの社会性の発達にも影響する可能性があります。不適切な言葉遣いを覚えた子どもは、周囲に受け入れてもらえず、学校の友達や社会の中で良好な関係を築くことが難しくなる場合があります。また、自分の発言に責任を持てなくなり、他者のために行動する姿勢や、自分自身の価値を適切に認める力にも影響する可能性があります。
2. どうしてこうできないの?
このような問いかけは、自分は十分ではない、欠点があると相手に感じさせがちです。精神的なプレッシャーを生み、子どもは、親が自分に何を期待し、何に不満を感じているのかを察します。
代わりに、子どもが自分の考えや気持ち、経験を話せるような質問をしてみましょう。例えば、次のような言葉です。
「こうしたとき、どんな気持ちだった?」
- その場面で感じたことを、子どもが自分から話せるように促します。
「うれしいと感じたことはある?」
- 子どもの成功やよい経験を振り返ることで、前向きな雰囲気をつくります。
「どうしてこの方法を選んだの?」
- 子どもが説明する機会をつくり、自分の行動の理由に気づけるようにします。
楽しく答えられ、子どもが自分のことを話せる質問は、よい選択肢です。相互理解につながる会話を生み、自信を育みながら、建設的に子どもの発達を支えられます。
3. ばかだね/頭がよくないね
「ばか」「頭がよくない」と決めつけると、子どもは自分の能力は変えられないと思い込み、努力する意欲や自信を失います。恥ずかしい気持ちを抱え込み、それがいら立ちや攻撃的な行動として表れる子もいます。親は落ち着いた声で、ゆっくり、はっきりと話し、「子ども自身」を評価するのではなく、「子どもがしたこと」について伝えましょう。
心を傷つける言葉で責める代わりに、取り組んでいる課題の難しさを認め、改善できる方法を示してみましょう。例えば、次のように伝えます。
「難しそうだね。質問や分からないことがあったら、聞いてね」
- 問題を解決する力や、技能の向上を促します。
「これは誰にとっても難しいけれど、頑張ればできるよ」
- 成功につながる努力や粘り強さに目を向けます。
「何度でもやり直せるし、別の方法も試せるよ」
- 挑戦する姿勢と、技能の向上を後押しします。
「解決する方法はいろいろあるよ。役に立ちそうなことはあるかな?」
- 解決方法を探そうとする意欲を育みます。
支え、励ます言葉を使うことで、子どもの自信と能力が育つ環境をつくれます。
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4. そんなことは大したことじゃない
子どもの気持ちや直面している問題を軽く扱うと、自分の思いや悩みに関心を持ってもらえない、理解してもらえないと感じさせます。その結果、自分は取るに足らない存在だ、自分の気持ちは大切ではないと思う可能性があります。
子どもの問題や気持ちを否定したり、軽く扱ったりする代わりに、理解と支えを示しましょう。例えば、次のような伝え方があります。
「あなたにとって、とても大切なことなんだね。一緒に話そう」
- 子どもの問題や気持ちに理解を示し、関心を伝えます。
「あなたにとって大事なことだから、いつでも力になりたいよ」
- 一緒に改善や解決に取り組む姿勢を示します。
「手伝えることはある?」
- 積極的に力になりたいという気持ちを伝えます。
「話してごらん。ちゃんと聞くよ」
- 子どもが気持ちや悩みを自由に話せる場をつくります。
関心と理解を示すと、子どもは受け止めてもらえたと感じ、安心して自分の気持ちや悩みを話せるようになります。開かれた、支え合える雰囲気は、親子のよい関係を育みます。
5. あなたにはできない
子どもにはできないと決めつけるのではなく、困難に向き合うことや、技能を伸ばすことを後押ししましょう。子どもを支える言葉の例をご紹介します。
「もう一度やってみよう。誰でも難しいことにぶつかるよ」
- 勇気を持って、もう一度挑戦できるように励まします。
「大丈夫。失敗から学べるよ」
- 経験から学び、成長することを後押しします。
「今はできなくても、練習して上達できるよ」
- これからの課題に備えて、練習と成長に目を向けます。
「何でも最初からできるわけではないよ。練習することが大切なんだ」
- 成功は、努力を続けることで生まれる場合が多いと伝えます。
「何か手伝えることはある?」
- 手助けを申し出て、一緒に取り組むことで成功の可能性を広げます。
子どもを支え、自信を持って課題に向き合えるように励ます言葉は、発達や自己肯定感によい影響を与えます。
6. どうしてお兄ちゃんやお姉ちゃん、友達みたいにできないの?
きょうだいや親戚、友達と比較すると、親の期待が大きすぎる、ほかの子のほうが愛されていると感じさせる可能性があります。嫉妬やきょうだいげんかの原因にもなります(詳しくは子ども同士のけんかへの対処法をご覧ください)。また、比較は、自分は十分ではない、ありのままでは認めてもらえないと子どもに感じさせがちです。
建設的で支えになる会話をするために、子どもの成長や発達を後押しする言葉を使いましょう。技能や資質を伸ばすことが成功につながると伝えるには、次のような言葉があります。
「少しずつ上達しているね。得意なこともあるよ」
- 子どもの成長と、伸びている力に目を向けます。
「あなたには、あなたならではのすてきなところがあるよ」
- 子どもの価値と、その子らしさを大切にします。
「みんなそれぞれ違うんだよ。自分らしくいられるように応援するよ」
- 多様性と、自分らしさを尊重します。
「あなたができることには、とても価値があるよ。自分を誇りに思ってほしいな」
- 誇りや達成感を育みます。
成長を後押しし、一人ひとりの違いを認める言葉は、子どもの発達を支える環境づくりにつながります。
7. やりなさい
親の望むとおりに行動するよう強制すると、子どもは支配されている、自分で決める自由がないと感じる可能性があります。意思決定の力と責任感を育てることは大切です。次のような方法で、子どもの責任感や自分で決める力を後押しできます。
「自分でやってみたいことや、決めてみたいことはある?」
- 子どもが意思決定に参加する機会をつくります。
「何かを決めるときは、いつでも話を聞いて応援するよ」
- 子どもが意思決定に関わることを促し、自信を育みます。
「まずは自分の方法でやってみて、その結果を一緒に話そう」
- 試してみることと、経験から学ぶことを後押しします。
「あなたには自分で決める力があるよ。きっとできると信じているよ」
- 子どもが自分の力を信じられるようにします。
「あなたが決めた道を応援するよ」
- 子どもの決定に対する理解と支えを示します。
子どもを意思決定に参加させ、責任を持てるように支えることで、安心して成長し、力を伸ばせる環境をつくれます。
8. 食べないで。もう太っているんだから
子どもの体の特徴についての言葉は、心に影響し、自分の体への不満を生む可能性があります。体重や外見に関する言葉は、子どもを不安にさせ、社会がつくった基準や美しさの価値観に自分は合っていないと感じさせる場合があります。
体の特徴について指摘する代わりに、健康を大切にする考え方を支え、育む言葉を使ってみましょう。
「健康のために、何かできることはあるかな?」
- 健康を保つための、前向きな方向性を示します。
「体の特徴はみんな違うし、その違いも自分らしさの一つなんだよ」
- 多様性と、違いを受け入れることを大切にします。
「見た目よりも、健康でいることが大切だよ」
- 自分の健康を大切にし、自然な自分を受け入れる姿勢を育みます。
「栄養のあるものを食べたり、運動したりして、健康を大切にしよう」
- 自分自身を前向きに感じられる方法を提案します。
健康を大切にする考え方や前向きな気持ちを育む言葉は、子どもの心と体の発達を支える環境づくりに役立つ可能性があります。
9. もっとできるはず
「もっとできるはず」と言うと、親は自分の努力に満足していない、今の成果を喜んでいないと子どもに感じさせる可能性があります。このような言葉はプレッシャーとなり、認めてもらえていないと感じさせる場合があります。
「もっとできるはず」と求める代わりに、支え、励ます言葉を使ってみましょう。
「頑張っているのを見ているよ。その努力を誇りに思うよ」
- 努力を認め、支える気持ちを示します。
「少しずつ上達しているね。これからも学んで、もっと伸びていけるよ」
- 成長と、これからさらに伸ばせる力に目を向けます。
「もっとよくするために、一緒に取り組めるよ」
- 手助けを申し出て、一緒に取り組む姿勢を示します。
「誰でも失敗から学ぶんだよ。あなたなら、そこからよくしていけると信じているよ」
- 経験から学ぶことを大切にします。
「困っているところがあったら教えてね。一緒に考えよう」
- プレッシャーをかけずに、成長への信頼と支えを伝えます。
子どもの力を信じ、支える言葉は、楽しい雰囲気をつくり、自分には価値があると感じながら、成長の中で達成感を得られるように後押しします。
10. もうたくさん
「もうたくさん」という言葉は、失敗をやり直したり、自分を改善したりする機会がないと子どもに感じさせる可能性があります。拒絶され、成長や改善の機会を与えてもらえないと感じさせる言葉です。
やり直す機会を閉ざす言葉の代わりに、子どもを支え、改善の機会を示す言葉を使ってみましょう。
「もっとよくするには、どんな方法があるかな?」
- 成長の機会を示し、解決方法を探します。
「この失敗から学んで、よくしていけるよ」
- 経験から学ぶことの大切さを伝えます。
「もう一度やってみよう。一緒に取り組んで、よくしていこう」
- 一緒に取り組むことへの意欲を示します。
「大丈夫。誰でも失敗するよ。いちばん大切なのは、そこから学ぶことなんだ」
- 学ぶことを大切にする姿勢を育みます。
「あなたならやり直して、もっとよくできると信じているよ」
- 子どもの力への信頼を示します。
支えとなる言葉を使い、改善の機会を示すことで、楽しく、子どもの発達を後押しする雰囲気をつくれます。
なぜ、これらの言葉が子どもの攻撃性につながる可能性があるのでしょうか
子どもは、感情の扱い方や人への話し方を主に親から学びます。繰り返し怒鳴られたり、ののしられたり、皮肉を言われたり、恥をかかされたりすると、強い言葉で問題を解決するものだと受け止め、きょうだいや友達にも同じように接するようになります。米国小児科学会(AAP)は、厳しい言葉や恥をかかせる言葉による罰は、子どもが規律を身につける助けにならず、行動上の問題の増加と関連するとしています(HealthyChildren.org)。また、世界保健機関は、子どもに繰り返し精神的な苦痛を与えることを、子どもへの暴力の一形態としています(WHO)。
こうした言葉を避けることに加え、子どもがよいことをしたら褒め、明確なルールを設け、感情の扱い方を自ら示しましょう。つい傷つける言葉を口にしてしまったときは、子どもに謝ることもよい学びになります。子どもをたたくしつけと、子どもと前向きにコミュニケーションを取る方法もご覧ください。攻撃的な行動が激しい場合や続く場合は、小児科医や児童精神科医に相談しましょう。
まとめ
子どもとのコミュニケーションは、発達や日々の健やかな暮らしに関わる大切なものです。建設的で支え合える関係を築くうえで、親の言葉は大きな影響を持ちます。子どもの発達を支え、後押しする会話のポイントを、次の言葉にまとめます。
「子どもとのコミュニケーションは、建設的で支えになる言葉を使うときに最も効果的になります。ほかの子と比べることを避け、目標を立てたり、問題を解決したりする助けになる質問をしましょう。助言するときは、子どもの成長と学びを支えることを大切にします。自分には価値があると感じ、楽しみながら成長できるようにしましょう。責任感を育て、改善の機会を与えることで、楽しく成長を支える雰囲気をつくれます。また、外見に関する言葉を避け、健康を大切にする姿勢を後押ししましょう。こうしたことが合わさることで、子どもを支え、前向きな発達を促すコミュニケーションの場が生まれます。」
おすすめ記事:子どもに感情のコントロールを教える方法|どう対応すればよいですか?
https://www.redbookmag.com/life/mom-kids/advice/g3649/things-you-should-never-say-to-children/
https://www.theatlantic.com/health/archive/2011/10/12-ways-to-mess-up-your-kids/246806/
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/child-maltreatment


